「うちの子、なんだか落ち着きがなくて…」「大人になっても姿勢がすぐ崩れる」「緊張しやすい体質かも」。こんなふうに感じたこと、ありませんか?実はその背景に「原始反射」というキーワードが関わっているかもしれない、という視点があるんです。今日は原始反射とは何かを、機能神経学(脳と神経の働きから体を捉える考え方)の視点から、できるだけやさしくお話ししていきますね。
原始反射とは?赤ちゃんが生まれ持つ「自動プログラム」
原始反射というのは、赤ちゃんが生まれたときから持っている、自動的に起こる体の反応のことなんです。たとえば手のひらに指を置くとギュッと握り返す、大きな音にビクッと手足を広げる。こうした反応は、赤ちゃんが生き延びて、体の使い方を学んでいくための「最初のプログラム」のようなものだと考えられています。
そして本来は、成長とともにこの反射が「統合」されていきます。統合というのは、自動で出ていた動きが、自分の意思で動かせる運動(随意運動)へとバトンタッチしていくイメージですね。ハイハイや寝返り、たっちといった発達のステップが、この統合を後押ししてくれると言われています。
統合が残るとどうなる?姿勢・集中・情緒との関係
ところが、なんらかの理由でこの統合が十分に進まないと、原始反射が大人になっても「うっすら残る」ことがあると考えられています。残った反射は、姿勢を保つ、集中する、気持ちを落ち着ける、といった場面でちょっとした負担になる可能性がある、という視点があるんです。
ここでは、特に話題にのぼりやすい3つの反射をご紹介しますね。
1. モロー反射(びっくり反射)
大きな音や急な動きに反応して、体をパッと広げる反射です。これが残りやすいと、音や光に敏感だったり、緊張しやすかったり、気持ちの切り替えが苦手だったり…という状態と関連づけて語られることがあります。
2. 非対称性緊張性頸反射(ATNR)
首を横に向けると、向いた側の手足が伸びる反射です。文字を書く・目で追う・体の左右をスムーズに使う、といった動きと関わりがあるとされ、残ると「書くのが苦手」「読み飛ばしやすい」などの背景として挙げられることがあります。
3. 緊張性迷路反射(TLR)
頭の傾きに応じて全身の筋肉の緊張が変わる反射です。姿勢の安定やバランス、目線の高さのコントロールと関わるとされ、猫背になりやすい・すぐ疲れる、といった話とセットで語られることがあります。
脳から捉えると見えてくること
原始反射は「脳幹」という脳の土台に近い部分でコントロールされ、成長とともに小脳や大脳といった上位の脳がその働きをまとめ上げていく、と考えられています。つまり原始反射は、脳と体の発達の「土台の育ち具合」を映す一つのサインとも言えるんですね。
ここで大事なのが神経可塑性という考え方です。脳や神経は何歳になっても変化・学習していける、という理論で、”希望の科学”とも呼ばれています。だから「もう大人だから」とあきらめる必要はなくて、適切な刺激や運動を積み重ねることで、体の使い方が整っていく変化が期待できるかもしれない、という視点があるんです。
ファンクショナルブレインメソッドの視点
ファンクショナルブレインメソッドでは、原始反射のチェックを入り口に、小脳・前庭(バランス)・自律神経など、脳と体のつながり全体を見ていきます。そのうえで、あそびやリズミカルな運動、体のバランスへの働きかけなどを通して、脳と体が本来の力を発揮しやすい状態をサポートしていく、という考え方を大切にしています。特定の症状を「治す」ものではなく、土台を育てていくイメージですね。
まとめ:気になったら「土台」から見てみよう
原始反射は、赤ちゃんの発達を支える大切なプログラムであり、その統合の具合が、姿勢・集中・情緒といった日々の”なんとなく苦手”の背景に関わっている可能性がある、という視点をご紹介しました。お子さんのことでも、ご自身のことでも、「性格や気合いの問題」と決めつける前に、脳と体の土台という切り口から見てみると、新しい一歩が見つかるかもしれません。
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※本記事はファンクショナルブレインメソッドの考え方に基づく一般的な情報であり、個別の診断・治療を目的とするものではありません。




